Prevention
現在当院には、歯や口の中の問題でお困りの方だけでなく、生活習慣病(糖尿病など)や自己免疫性疾患(アレルギーやリウマチなど)などのさまざまな全身疾患をお持ちの患者さん、不定愁訴(肩こりや頭痛、めまいなどの原因不明の身体の不快症状)で悩む患者さんなど、多様な患者さんが日本全国あるいは海外からも多数来院されるようになりました。
なぜそのような患者さんが来院されるのでしょうか?
これは、そのような患者さんの口の中から、身体に悪影響を与えると考えられる要因(口腔内悪玉細菌や有害な詰め物など)を一つ一つ取り除いていくと、悩まれていた全身疾患や身体の症状が改善あるいは完治することがあるからです。
このことは、徐々に科学的根拠も揃ってきており、多くのメディアや雑誌に取り上げられるようにもなったことから、少しずつ認識され始めているように思います。
まずは皆さんに、悪くなってしまった歯や歯の詰め物は、身体の健康を害することもあるということを知っていただきたいと思います。
これまで私たちは、削って詰める、削ってかぶせるなどの治療を当たり前のようにおこなってきましたが、その当たり前を疑わなければなりません。
しかも、不用意に削って詰めるような治療は、身体の健康を害する可能性もあることは先にも述べました。歯科医療者の仕事は削って詰めることではありません。削らなくてはならなくなる前にもっとできることがあります。
当院では、唾液検査により虫歯菌の感染を調べたり、特殊な画像検査(ケスラースシステム)で虫歯の範囲や進行程度を測定したりすることで、より早い段階で虫歯を検出することができます。 特に画像検査は早期の虫歯を患者さんにも視覚的に分かりやすくお伝えすることができる点で非常に重宝しています。
この画像検査(ケスラースシステム)があることにより、虫歯を削るか削らないかを、客観的根拠を持って判断することができるようになりました。
従って、虫歯の見逃しや、無駄に削ることを最小限に抑えることができるのです。
なるべく削らない歯科医療を実践する上で重要となるのは、できるだけ正確で精度の高い診査診断をすることです。 患者さんの虫歯のリスクや進行程度を各種臨床検査や画像検査、患者さんとのコミュニケーションを通して把握していきます。 早い段階から削らないで良いようにつとめますが、削る必要がある場合にも、最新機器を用いることで削る量を最小限に止め、詰め物も身体に優しいものを使用します。
身体の健康を考えた快適な医院環境を用意し、長期にわたり患者さんと親身に向き合えるスタッフがお待ちしております。
私たちは削って詰める治療を重大な健康被害だと捉えているので、早い段階から虫歯を管理して(オゾンガスによる虫歯菌の殺菌やアクアケアで虫歯になった部分だけを飛ばすなど)なるべく削らない努力をしています。
これらを使用することで、最小限の侵襲で痛みも少ない治療ができます。
悪玉細菌(虫歯菌や歯周病菌)は、虫歯や歯周病の原因となるだけではなく、血流に入り、血管を老化させ、様々な全身疾患の引き金になることが分かっています。
これを歯原性菌血症と言い、マウスピース除菌はこの歯原性菌血症の予防にも効果的です。
治療のために来院される患者さんたちは、健康になりたい一心でたくさんの費用や時間、労力をかけて治療を受けています。
しかしどんな良い歯科治療をしたとしても、本来持って生まれた健康な歯に勝る物はありません。皆さんは80歳、90歳になったときに、ご自身の健康な歯は何本残っていると思いますか?
当院には、90歳になっても一本もご自身の歯を失っていない患者さんがいらっしゃいます。正しい努力をすれば、生涯ご自身の歯を一本も失わないことは可能だということです。90歳になってもご自身の歯を一本も失っていない方がいるという事実が私たちの当たり前を変えてくれます。
できるだけ良い治療をすることも私たちの使命ですが、できるだけ治療をしないで良い状態にすることの方がさらに重要だと考えています。
私たちは詰め物の怖さをはじめ、歯と全身の深い関係を痛感しています。歯が悪くなることは後に命に関わるようなさまざまな重大な疾患を引き起こすことにつながります。
だからこそ当院は、なるべく削らない、抜かない歯科医療に辿り着き、そのために必要な医院設備や体制を整えていますのでご安心してください。